こんにちは。
ポムどうぶつクリニック、院長の椿です。
私の自宅には、現在11匹の猫たちが暮らしています。
それぞれが個性的で、甘えん坊な子もいれば、孤高の自由人(猫)もいます。
猫たちの暮らしを守ることは、喜びであると同時に、大きな責任と体力を伴うものです。
「動物病院に連れて行くことが、すでにストレスになる」 これは、獣医師でありながら多頭飼いの飼い主でもある私自身が、日々実感している課題です。
🐾 通院のたびに思う、“どうすれば負担を減らせるか”
猫を1匹連れて行くと、その日は他の子たちの空気が一変します。
「どこに行ってたの?」「病院の匂いがする!」とでも言うように、帰宅した子を警戒してシャーシャーと距離を取ったり、ケンカが始まったり……。
しかもキャリーに入るのを嫌がる子を説得して、車に乗せて移動中はずっと話しかけてあげて、待合室で他の動物の気配におびえさせて……
ようやく診察が終わったと思ったら、疲れ切った猫と、グッタリした自分。
これが年に1回ではなく、「ワクチン」「健康診断」「予防薬の処方」などで複数回発生すると、多頭飼いの飼い主さんにとってはかなりの負担になります。
結果的に、「そろそろ連れていかないと…」と思いながら、先延ばしになってしまうケースも少なくありません。

🏠「だったら、こちらから伺う診療を」という考え
そんな経験から生まれたのが、ポムどうぶつクリニックの訪問診療サービスです。
獣医師である私が、ご自宅に直接伺って、動物たちの診療や健康チェックを行う。
いわば「多頭飼育家庭のための出張かかりつけ医」です。
病院という非日常的な環境ではなく、ペットたちが安心して過ごせる“日常空間“で診察を行うことで、動物にも飼い主さんにもストレスが少なく、より正確に健康状態を把握することができます。
もちろん、「知らないやつが家に入ってきた!」と警戒モードになることもありますが💦
🩺 訪問診療って、実際にどんなことをするの?
ポムの訪問診療では、以下のようなケアを行っています:
- 犬猫の健康診断(全身チェック・体重・皮膚・口腔など)
- ワクチン接種(猫3種・犬6種/10種、狂犬病など)
- フィラリア・ノミダニ予防薬の処方
- 血液検査・超音波検査・血圧測定・尿検査・便検査(必要に応じて)
- シニア動物の介護・栄養・生活環境の相談
- お薬の処方、療法食のお届け
しかも、多頭飼育のご家庭では、何匹でもまとめて対応が可能です。
「この子はお腹がゆるくなりがちで…」「この子は以前ワクチン後に腫れたことがあって…」といった個別の体質や性格をしっかり把握したうえで、全体の健康バランスを見ながら診療を行います。

🧡診察だからこそ見える「その子らしさ」
訪問診療の魅力は、単に「移動の負担がない」ことだけではありません。
自宅での診察だからこそ見える、その子らしさがあります。
たとえば、病院では固まってしまう子でも、 自宅なら普段通りに動き、好きな場所に隠れたり、仲間と一緒にいたりします。
そうした行動や関係性を見ながら、ストレスレベルや生活の質を考えるヒントを得ることもできるのです。
また、トイレや寝床の配置、食事場所の様子など、生活環境を直接見ることができるため、 「こうすればもっと快適に過ごせそうですね」という提案もしやすくなります。
❓ よくある質問
Q:診察のとき、キャリーに入れておいたほうがいいですか?
→基本的にはご自宅で自由にしてもらって構いません。診察しやすい状況を一緒に相談しましょう。
Q:ワクチンって、家でも本当に打てるの?
→はい、動物病院と同じ手技・品質で対応できます。アレルギーがある場合も考慮して対応します。
Q:検査結果はすぐに分かるの?
→一部の血液検査、超音波検査はその場でわかります。それ以外のものは後日ご報告となります。

🌱「病院に行かないと診てもらえない」を変えたい
多頭飼育のご家庭では、病院への通院を繰り返すことが難しいケースが本当に多いです。
でも、だからといって健康管理をあきらめる必要はありません。
私たちは、「できる範囲で、無理なく、でもきちんと」健康管理ができる方法を提案したいと考えています。
動物病院に行くのと同じように、安心して相談できる存在として、
これからも訪問診療を通じてご家族の暮らしを支えていきます。
「うちもそろそろ診てもらったほうがいいかな?」
そう思ったタイミングが、お声がけのチャンスです。
どうぞお気軽にご相談ください。
ポムどうぶつクリニック
院長 椿直哉